当会の想い
今回のポンツーン設置事業が承認された背景には様々な問題が隠れています。
その問題の本質を見極め、
正さない限りこの島及び八重山諸島の自然は二度と取り戻せないような岐路に立たされていると感じております。
今一度、慎重に議論する事を訴えていきます。
1.反対する会発足に至った想い
「ただ、ありのままの風景を残したい。」
反対する会の想いは、石垣や八重山の自然風景をこれから先も残したい、その一心です。
胸を張って孫やその孫にこの島を繋ぎたいのです。
その為に今、石垣島の将来のビジョンを見据えながら、
「ポンツーン建設事業」について石垣島に関わる個人や機関のみなさんと共に考えていきたいと思い、この会を立ち上げました。
石垣島に暮らす者として
石垣島で働く者として
石垣島が好きで訪れる者として
石垣島に支えられ周辺の島々で暮らす者として
石垣島を治める行政機関として
石垣島の自然の恩恵を受けて経済活動を行う機関として
様々な立場の皆さまが、自分たちの地域社会で起きていることを知り、考え、行動してほしいと考えています。
また、関係機関もこれらの事象を真摯に受け止め、精査した上で、組織としての方針を決めていく必要があると考えます。
2.私たちの視点
【1】:石垣島の海は、誰が見ても「あぁ、綺麗だなぁ」と思う海です。
その美ら海を、そのままの姿で残したいと思うのは、私たちだけではないと信じています。
皆さんの子供や孫、その先の世代の人たちにどんな海を見て育ってほしいのか想像してください。
大規模な人口構造物が浮かぶ海ではなく、ありのままの海を見せたいと私たちは思います。
【2】:これは私たちの地域問題です。
人工浮島ポンツーン設置事業は、遠い地で計画されているのではなく、私たちが暮らす地で、
目と鼻の先の海で計画されている事業です。
誰でも利用できるはずの海が、一部の関係者だけが利益を得るような「目先の経済活動」が進んでいくことを、
見ているだけで良いのでしょうか。
仮にポンツーンの事業サイトが、自らの経済活動と直接関係のない場所だとしても、行政機関や海にまつわる各種事業者に属する方々には、
今一度この地域問題について考えて頂きたいです。
【3】:石垣島の価値は?私たちはどのような未来を描きたいのか?
なぜ人々は石垣島をはじめとした八重山諸島を訪れるのでしょうか。
それは、今も手つかずの自然海域環境が残っているからではないでしょうか。
自然と共に育まれる伝統文化や地域社会が石垣島の価値なのではないでしょうか。
リゾートホテル開発や人工ビーチ、人工浮島が、経済的に発展することが島の求める姿なのでしょうか。
もし人工浮島ポンツーンが設置されたとして、これは何年間使用できるものなのでしょうか。
数十年でしょうか。
このポンツーンが使用不可能になった時、どのような影響がこの島に暮らす人々や生物に影響を及ぼすでしょうか。
仮に事業サイト及びその周辺のサンゴ礁とそこに暮らす生き物にマイナスの影響が生じていた場合、未来の島に暮らす人々は「なぜこの人工物をここに造ったのだろう。」と思うのではないでしょうか。
3.私たちの立ち位置
以上の想いや視点から、私たちは、JTB沖縄が石垣島屋良部半島(崎枝地区)の大崎海域に計画する人工浮島ポンツーン設置事業を反対します。
また移設等の石垣島周辺海域への設置も同様に反対します。
行政機関や海にまつわる各種事業者の皆さまが今一度、事業計画を精査し事業の必要性について検討して頂き、石垣島及び八重山諸島の自然環境に最善の選択をされる事を切に願います。